近年、血液型ごとにタイプを分析した本がブームになっています。人のタイプを計るのに、「血液型」というのは非常に手近なものだからでしょう。

〇〇出身、〇〇世代など、ある枠内に属することでの傾向というものは存在します。しかし、いたずらに人を型にはめこんでしまう恐れもあります。

数学者の故・岡潔氏は「スミレの花をスミレだと見るのは理性。スミレの花を紫だと見るのは感覚。スミレの花をいいなあと見るのが情緒」と言いました。

人に対して「ルーズな人間だ。わがままな社員だ」などと、一つの枠にあてはめるような見方は、一歩間違えると相手の本質を見失いかねません。

短所と見える面は、長所以上にめにつくものです。しかし、人は意外と思えるような一面もどこかに持っているもので、それがいつか長所につながらないとも限らないのです。安易な決めつけは、組織にとってもプラスにはなりません。

何事も、ある程度の傾向はあっても、すべてが計れるわけではありません。物事や人を多面的に見て、よい部分を尊重していける感性を磨いていきましょう。

 

『職場の教養』より