会話をするときには、いかに相手を納得させるかが重要です。

老人デイサービスに通ってくるAさんに「トイレに行きましょうか」と聞くと、「さっき行ったばかりよ」と応えます。Bさんに「お風呂にはいりましょう」と促すと、「うちで入ってきたからいいわよ」と断られます。二人は認知症のために、言っていることと事実が違うのです。

介護福祉士の和田行男さんは、そのような時、言葉遣いに工夫をします。まず、「お手伝いをします」と声をかけ、トイレや風呂場まで移動してもらいます。Aさんには、「お出かけするのでトイレを済ませておきましょう」と促します。

Bさんには「娘さんが、お客さんが来るからきれいにしてねと言っていましたよ」と声をかけます。すると、納得して求めに応じてくれるようになりました。

職場でも、お客様や取引先の立場にたって会話を成立させることがポイントです。どのようなお客様にも納得していただけることを第一に考え、その時その場の状況に応じた言葉遣いや環境作りを心がけたいものです。

 

『職場の教養』より