がんを克服し、日本の百名山の登山を続けていた久留宮康之さん。今年の六月に百山目の筑波山に登り、全山の登頂を達成しました。

久留宮さんは、四十数年前に職場の同僚らと登山を楽しむ中で百名山を知り、全山頂登頂を目標二十七山まで登りました。

しかし、平成三年に直腸がんを宣告され、手術は成功したものの人工肛門の装着とがん再発の恐れから、「登山はもう無理だ」と暗い気持ちが続いていました。

平成八年、周囲から「また新しい山に登って」と励まされ、主治医からも「同じ境遇の人を勇気づけてください」と言われ、心を燃え立てさせました。

人工肛門による精神的・肉体的負担はあったものの、平成十三年から登山を再開。山頂で迎えた日の出の美しさに感動と意欲を取り戻し、持ち前の頑張りを継続させ、ついに百名山登頂の夢を実現したのでした。

「多くの人の支えで、ここまで来ることができました」と感謝の心を忘れず、夢に向かって努力を続けた久留宮さんの存在は、私たちに勇気を与えてくれます。

 

『職場の教養』より