西洋と東洋の医学を融合させ、副作用のない根治治療法を新薬に開発する薬剤師のYさん。高校時代の理科の授業が、薬学への世界へ背中を押しました。

Yさんは幼少期から皮膚の病があり、薬剤師の母は副作用の強いステロイドに頼らず、漢方による長期的な体質改善の処方を施しました。そんな母に感謝はしていたものの、日々つきあってきた薬には嫌気を感じていました。

ある日、「一枚の紙の中に雲や太陽が見えますか」というテーマの授業がありました。理科の先生は、「紙の原料は樹木で、樹木は水によって育ちます。その水は雨がもたらし、雨を降らせるのは雲で、雲をつくるのは太陽です」と説きました。

Yさんは、「人間も含めて、生あるものは、色々な関わりをもって生きている」ことに感動し、『自分も母のおかげで生かされている』と気づいたのです。

授業の中で「祖先からの命の連鎖によって生かされている」との先生のメッセージに、さらに心を打たされたYさん。『自分も両親に感謝し、薬を必要とする子供たちの助けとなりたい』という使命感が高まったのでした。

 

『職場の教養』より